ブレイブ群青戦記をみて(ネタバレあり)

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(出典:ブレイブ群青戦記)

20210417

映画ブレイブ群青戦記を見てきました。ネタバレしますのでご注意!ネタバレもしますし、けなしますので・・・すみません。

ネタバレ

映画のストーリーは、各運動部インターハイ常連の強豪校が、学校ごと戦国時代へタイムスリップしてしまう話。はじめもうちょっと軽めの映画なのかなと思っていたのですが、映画の初めから大虐殺シーンのオンパレードです。学校がタイムスリップして訳も分からない高校生が武士の集団にバッタバッタと切り殺されていきます。(最初コメディー映画と思っていただけに焦りました。)人質を5名連れ去られます。何とか生き残った生徒100名ほど。人質5名救出のため、剣道、弓道、野球、空手、アメフト、ボクシング等のインターハイ常連のアスリート高校生が名乗りを上げます。救出部隊は30名ほどのアスリート高校生。500名の武士が守る砦に攻め入るという話。

私の感想としては、いまいち・・・という感じです。リアルを追及しているかと思えば、ありえない展開だったり、ちょっと残念といった所。仲間や好きな娘を救出するとはいえ、500名の武士が待つ砦に攻め入るのは、いかにアスリート集団といっても無謀です。出来れば先生が一人でもいてくれたら良かった。生き残ったのが生徒だけだったため、若さと正義感で突き進んでいき、ものすごい犠牲が出ます。大人が一人でもいれば、絶対に止めていただろうと思います。5名救出のため、それ以上の犠牲が出る可能性があればそれは救助するべきではありません。ひどい考えと思われるかもしれませんが、現実です。捕虜5名のうち、男は奴隷のように働かされ、女は犯され殺されます。かなりリアルな部分もあると思えば、アメフト部が「レディ、セット、ゴー!」の合図で武士に突っ込んでいく場面や、野球部がバッティングで攻撃など、ありえない部分も多々。全滅しなかったのがありえないほど。

もし、歴史の先生が生き残っていたら、大人が一人でも生き残っていたら、まったく違った展開になっただろうと思います。最初、若き日の徳川家康に学校が占領され、生徒が生徒救出の条件として知っている歴史の知識をいい、戦闘の経緯を説明、作戦を教えます。しかし家康は拒否し、救出は君たちの役目だと言って突き放します。当然だろうと思います。自分の部下を危険にさらして、訳も分からん無関係の高校生を助ける義理もない。家康としては当然の判断です。この最初の交渉があまりに下手すぎました。もし先生がいれば、学校にある歴史関連の書物はすべて隠して、必ずあなたに天下を取らせるからと言って救出を請うのです。これから起こるであろう歴史の知識を小出しにして信用させ、生き残った生徒の身の安全と、捕虜になった生徒5名の救出を条件とするんです。

戦闘も残念です。刀も盾もない状態で戦うのはあり得ません。学校に車両は無かったのか?陣形としては弓道部を最前列に出し、その左右と後列に野球、アメフト、ボクシングなどを配置するのがよいでしょう。近づいてきたら、盾を持った後列が前列へ出ていきます。同時に槍でつついて攻撃します。武士と剣でまともにやりあえるのは剣道部ぐらいでしょう。武士対アスリート高校生という発想は大変興味を引きましたが、もし武士500名に勝てる可能性が少しでもあるとすれば、運動部強豪高校ではなく、工業高校だと感じました。

いろいろけなしましたが、アメフト部キャプテンが盾となり、仲間を先へ行かせる場面はもう涙が止まりませんでした。よって、4段階評価(◎〇△✖)で△とさせて頂きます。この映画の主人公は新田真剣佑さん。戦国自衛隊千葉真一の息子さん。同じ戦国時代へのタイムスリップでの配役かな。。。戦国自衛隊は良かったですね。でも自衛隊が戦えるのも武器弾薬が切れるまでです。高校生では全滅は必至です。完全にコメディ映画にしてたら、良かったかなと少し思いました。

若き日の徳川家康役が三浦春馬さんです。主人公に平和な世の夢を語り、生きるために戦うことを教えます。この作品が遺作となりました。ご冥福をお祈りいたします。

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