生き残り戦術、米韓同盟、日本と韓国、核武装論を考えてみたよ。

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日本では、核武装に対する議論がタブー視されている感がありますが、いざ安全保障を考える上においては、非常に重要な要素の一つとなります。今回少しだけこの核武装議論、目を背けず考えてみたいと思います。

「米韓同盟消滅」を読んでみた(ネタバレあり)

最近、鈴木高史さんの「米韓同盟消滅」読んでみました。題名からしてそんな馬鹿な!!ていう感じですが、中身を見るとなるほど!となんとなく分かる気も…という感覚になってきます。少しずつ少しずつアメリカから離れて、中国に近づいて行く様子が事細かに書かれています。一番わかりやすい例で言えば、アメリカのTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)配備に関してです。はじめ韓国側は拒否し、その後部分的に認めたものの米国を大変怒らせたわけです。北朝鮮問題で緊張が高まる中、在韓米軍を守るための措置を、中国の目を気にして韓国は嫌がったのです。米兵の命より、中国を取ったとなり米国は怒ったのでした。

ただ本の題名のように本当に米韓同盟が無くなるかということについては、良く分かりません。同盟がなくなり、米軍が韓国から撤退するとなれば、韓国は中国側につくという可能性が高くなり、今まで享受してきた自由で民主的な体制を捨てることに繋がりかねません。そんな選択を韓国国民がするとは、正直思いたくないです。

出典:123RF

日清戦争の頃は、韓国(李氏朝鮮)は凄まじく遅れた国でしたが、今は知っての通り、サムソン、ヒュンダイ、LG、ロッテなど世界的な企業を有している先進国です。ソウル五輪1988年前後、徐々に力をつけてきた韓国はとうとう、一人当りGDPで中国を抜き、歓喜したとか。今まで1000年以上中国の属国であった恨みを晴らすかのように、中国人を見下し、あざ笑った…でもそれもつかの間、今度は中国が力をつけはじめ、焦った韓国は急に「おろおろ」「そわそわ」し始めたとのこと。それで今では中国のご機嫌を伺いつつ、米国とも程よい距離でという等距離外交でこの難局を乗り越えようとしているわけです。

半島国家生き残り戦術

米国に追従すれば、中国に睨まれるし、民主主義も失いたくない。もうこの米中経済戦争真っ只中、日本もですが、特に韓国は大変頭を悩ませていることでしょう。地政学上、大陸の半島国家というのは、生き残るのが非常に大変です。朝鮮半島で考えると北にはロシアがいて、西には中国、東には日本です。ずっと周辺の強国に影響をうけ、付き従ってきました。その時、その時において、いかに生き残るかを全力で考えてきました。今回も彼らなりの生き残りを考えなくてはいけません。

出典:ぱくたそ

2010年代に入るとアジアの覇権が米国から中国へ移るという認識が深まり、中国の要求を受け入れる「離米従中」になっていったとか。世界覇権は米国なのですが、アジアという局地的な覇権ということであれば、十分中国もその力をつけてきています。中学の番長の話ではありませんが、学校で一番は取れなくても、学年いや、せめてこのクラスで一番にはなりたいと言うのは、まあ理解の出来る所。韓国としては、新番長の機嫌を損ねず、旧番長と徐々に距離を取っていく…戦略なわけです。

で今後本当に中国側につくとなれば、緩衝地帯が日本側にぐっと近づくわけです。日清戦争も日露戦争も日本本土に被害が無かったのは、前線が朝鮮半島、大陸とその周辺海域であったからであり、緩衝地帯が日本側へ近づくということは、日本本土が戦場になる可能性が上がるわけです。だから日本としては、韓国が中国寄りになると、韓国が抱いていた危機感、恐怖を我々日本人が抱えることになり大変困るわけです。

当然、韓国もこのまま何もせず中国に付き従うわけもありません。考えられるシナリオはいくつかあります。

  • 米韓同盟維持
  • 半島の中立化
  • 北朝鮮の核の傘に入る
  • 自前の核兵器を持つ

一番目の米韓同盟維持ですが、いつまでも米国が強ければ全く問題ないのですが、今後、中国が局地的にでも米国を抜くような事があれば、韓国としても考えざるを得ないでしょう。

核武装について考える

それで、核武装ということになるわけですが、もちろん可能性の一つとして当然検討されているものと思われます。日本では核武装というと少しタブーのような感じですが、長年北朝鮮と対峙してきていて危機感もあり、韓国の核武装について世論調査では52%が賛成となっています。日本では10%が賛成です。有名人で言えば石原慎太郎や元空自幕僚長田母神俊雄、国際政治学者の藤井厳喜先生、漫画家の小林よしのりさん、櫻井よしこさんなどです。また国会議員でも核武装についての議論はしていくべきと発言している方も多く、今後国会でも議論されていく可能性もありそうです。

子供の誕生日を祝うために、夜、家族3人でテーブルを囲んで祝っているときに、刃渡り8cmのナイフを持った強盗が入って来たら。お父さんはテーブルに置いてあるケーキを切るための刃渡り30cmの包丁を手に取るか?…8cmなら刺されても死なない。通常兵器。30cmなら相手を絶命させることが出来るほど破壊力をもった兵器である。

ここまで危機が切迫すれば大半のお父さんが包丁を手にするのではないかと思います。でも現実問題ここまで切迫してからでは、遅いわけです。最初からお父さんが包丁を持っていたら、またその事を公言していたら、強盗は侵入すらしてこなかったと思われます。

私は核武装することを勧めているわけではありません。タブーとして議論すら嫌がるのではなく、一人ひとりがきちんと考え、国の安全を守るためにはどう進むべきか普段から考えることが大事だと思います。

核保有は戦争抑止のメリットもありますが、デメリットも大きいです。また北朝鮮のような途上国で独裁国家に抑止が通用するのかどうか、また最近、中国とインドのように核保有国どうしでありながら、国境紛争が起こっている事を考えると絶対的な戦争の抑止にはなり得ないということを十分に理解しておく必要があるようです。

出典:ガジェット通信

最近ネットでも韓国の核武装の可能性がよく取り沙汰されています。韓国の弾道ミサイルは米国によって射程や搭載重量等が制限されているのですが、その制限を徐々に緩和させ、北京や東京にまで届くミサイルの配備を計画していること、また次期潜水艦建造計画ではSLBM搭載の原子力潜水艦を計画しているというものです。核兵器自体はそれほど難しい技術ではありません。重要なのは、ミサイルや原潜などの運搬手段です。それらを韓国は、揃えようとしているという事です。これがどの程度信頼出来る情報かは分かりませんが、ネットでは、反日である韓国の核武装は厄介であるとの意見が多い。それに至る過程で、米国も中国も日本も北朝鮮も国際社会全て、相当な反応を見せるでしょう。韓国にとっては米国との同盟も必要すら無くなり、完全に独立した中立な国家となるかもしれません。

参考:米韓同盟消滅、プライムニュース、東京クールアイズ、闇のくまさん、ウィキペディア等

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