極超音速滑空ミサイルDF-17、新型モビルスーツ、連邦の新型、ポケットの中の戦争ネタバレあり。

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連邦の最新鋭機

新型兵器の情報は、もう喉から手が出るほど欲しいわけですが、情報を得る為、奪取作戦、破壊工作などの作戦や戦闘で、一体何人死んだのでしょうか?行けども行けども返り討ちにされ、破壊されたモビルスーツは数知れず、犠牲になった兵士は数えきれない。

一年戦争末期、連邦政府は新型モビルスーツ開発に着手。その連邦の新型兵器奪取の為にあるチームが送り込まれた。サイクロプス隊である。北極基地での襲撃、コロニー内での戦闘を行う。

仲間が次々とやられ、残ったのは新米兵士ただ一人。そんな彼は、もう戦いを辞めて逃げる準備をしていた。それでいいと思ったし、それしかないと思った。もう宇宙船のチケットも購入し、逃げる寸前だった。でもいろいろ思うところがあり、彼はもう一度、戦うことを決意します。連邦の最新鋭モビルスーツに、ザクで立ち向かいます。まさにイタリアの最新型フェラーリに軽自動車で立ち向かうようなもの。すべての性能で劣ります。しかも新米兵士がである。さぞかし怖かっただろうと思います。しかし彼は深い森に罠を張り巡らし、そこに誘い込みます。軽自動車でありながら、いい戦いをします。

ボロボロになりながらも、連邦の最新兵器を追い詰めます。しかし最後の最後、あと一歩で行けると思った瞬間、やられてしまいました。彼は出撃前、慕ってくれる少年にビデオメッセージを残します。楽勝、楽勝と言っていたのに、死を覚悟していたのだと分かり、涙が止まりませんでした。

すみません、昔見たビデオ「ポケットの中の戦争」すごくいいので、書かせて頂きました。1989年の作品です。30年前ですね。

えっと、今回は新型兵器の話です。DF17ですね。中国の最新弾道ミサイルです。これを弾道と書いていいのか迷うほど、進化しています。このDF-17の登場に各国軍事関係者は、固唾をのんで見守っています。正確な能力はまだ分かりません。米国の迎撃ミサイルでも対処不能とまで言われるこの新型ミサイル。どういったものなのか見ていきたいと思います。

(出典:サンライズ)

新型ミサイルDF-17(東風-17)

DF-17

(出典:FNN)

2019/10/1中国は天安門広場で建国70周年記念軍事パレードを行いました。新型兵器が次々と登場しました。その中で特に注目されたのが東風17(DF17)です。DF17は射程が1500km以上(想定)と言われています。弾頭部の形が航空機のような形をしており、極超音速滑空ミサイルと呼ばれます。速度はマッハ5以上(滑空時)(推定)、滑空高度60kmとなっています。普通の弾道ミサイルなら高く高く孤を描いて飛んでいくのですが、このDF17、ブースターを切り離したあと、グライダーのように滑空に入ります。高速で滑空しながら、方向まで変えることができ、低空で飛行して目標へ着弾します。この中国の新兵器登場に、米軍関係者は従来の迎撃システムでは迎撃できないと認めています。局所的には可能と言われるが難しい。

(出典:朝日新聞)

低空で滑空する為、レーダーに映りにくく、現れた時には対応する時間が短すぎて対処できないということにもなりかねません。従来の弾道ミサイルの軌道と比べて、飛び方の違いが一目両全です。滑空することで、弾道で飛ばすよりも射程が長くなり、低空で滑空できるので、敵のレーダーにも引っかかりにくいわけです。しかも弾道ミサイルほどとはいかないまでも、マッハ5以上という高速で飛びます。この新型兵器の登場に各国軍事関係者は神経をとがらせています。

(出典:米国議会調査局)

軌道を見ると、ポーンと放り投げる従来の弾道というより、紙飛行機を投げたような感じです。高度が低い為、目標がレーダーで探知しようとしても、かなり近くまで接近しなければ探知できません。滑空飛行が出来るように弾頭部本体は、翼が付いたような形状をしています。この滑空機の気流制御レベルは世界最先端と見られており、2020年前後に量産体制に入るといわれています。

(出典:防衛省)

アメリカは???

INF禁止条約(中距離核戦力全廃条約)正しくは「中距離、及び短射程ミサイルを廃棄するアメリカ合衆国とソビエト社会主義共和国連邦の間の条約」。1987年に、射程500~5500kmの地上発射型弾道ミサイル、巡航ミサイルの製造と保有を禁止したものですが、アメリカは2019/2/1にこのINF禁止条約の破棄をロシアへ通告し、ロシアも条約の停止を宣言しました。表向きはロシアが違反を繰り返したからだとアメリカはロシアを批判していますが、本心としては中国の中距離弾道ミサイルの開発と配備、更にはこのDF17、極超音速滑空ミサイルの開発が大きいと見られます。この条約によって米ロが中距離ミサイルの保有が出来ない時に、中国は中距離ミサイルの開発を加速し、その数を増やしていきました。さらには低空で高速で、変針可能な中距離ミサイルが完成したとなれば、その衝撃は計り知れないものがあるでしょう。現在の迎撃システムSM3、PAC3、THAADなどで撃ち落とすのは非常に難しいとされています。2/1、アメリカはINF禁止条約を破棄し、即座に中距離ミサイル、またその迎撃ミサイルの開発に着手しました。当然ロシアも開発を加速させます。

(出典:RUMBLE)(THAAD迎撃ミサイル)

苦労して米ロで結ばれたこのINF禁止条約ですが、中国の軍拡に合わせて国際社会がうまくこの枠組みに中国も入るように促すことが出来れば良かったのですが、2019年2月、米ロとも条約破棄という残念な結果になりました。この分野において激しい軍拡競争に突入することが懸念されています。

いろいろ思うこと

今回の中国の軍事パレードでは、数々の最新兵器が登場してきました。世界の軍事費は203兆円で、その半分がアメリカと中国だそうです。アメリカはここまで大規模な軍事パレードは行わないので、中国の軍事パレードは世界最大です。国威発揚、敵対している国へのけん制など様々な思惑があり、行われます。今回のDF-17は各国皆注目しており、速報で伝えるメディアもあったほど。米ロですら開発できていないものを世界に先駆けて開発した中国の技術力を内外に示す意図もあったと思われます。

あとがき

中国の軍事パレードについてはまた後日、書きたいと思います。将兵15000名、航空機150機以上、車両580両以上のとんでもない規模の軍事パレードです。多分、費用もすごいでしょう。最新兵器の記事をみて、昔見た「ポケットの中の戦争」を思い出しました。「連邦の新型か・・・」と気をもむのはシャア大佐だけじゃないんですね。

(参照:FNN、WSJ、AFP、他)

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