世界の軍事費、対GDP比、その他もろもろ調べてみました

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日本の防衛費は2018年で約5兆円です。世界で8番目となります。下のグラフは2018年の世界の軍事費トップ5ですので、日本は入っていませんが、フランスのすぐ下あたりと思えばいいかと思います。1位はアメリカで、69兆円(6488億ドル)です。日本の国家予算が101兆円です。公債(34兆円)などを除いた日本の税収(67兆円)とほぼ同じ額を軍事費につぎ込んでます。すごすぎて、アメリカの財政大丈夫か心配になるくらいです。日本の思いやり予算もこの中に入ってるのかな??アメリカの軍事費の増減は、世界秩序に大きく影響します。

2002年から急上昇しています。これは2001年9/11の同時テロがあり、その報復として対テロ戦争へと進んでいったことが原因。2000年から倍以上になっています。

2009/1/20~2017/1/20 バラクオバマ大統領 オバマさんの時は目に見えて落ちています。世界情勢を見ながら判断しなければいけませんが、どうしても大統領の人柄?戦略というのも大きく反映されてしまいます。減らせば世界情勢が不安定になることも多分にあり、難しい判断です。

2017/1/20~ ドナルドトランプ大統領 強気のトランプさんらしく就任の次年度から増えています。同盟国である日本としては、アメリカが強くなればそれだけ安心ですが、自国第一を訴えるトランプさんだけに、米軍を配置している同盟国に駐留経費をもっと出させようと圧力をかけてきています。

2位の中国の追い上げも目を見張るものがあります。2位中国26兆円(2500億ドル)です。金額的にはアメリカと比べまだ差があるように思えますが、購買力平価(物価なども考慮に入れた価格)で計算すると中国の軍事費は既に49兆円に達するといわれており、アメリカとの差は予想以上に狭まってきています。

対GDP比

良く言われるのが、対GDP比。国の経済規模からみてどの程度の軍事費が適切かは状況によって変わってくる為、一概には言えません。みんな仲良しで、いい人ばかりなら0円だっていいわけですが、そういうわけにはいきません。いい人もいれば悪い人もいる。無用な争いを防ぐためにも、きちんと準備しておくことは大事です。サウジは特別として、通常1~3%の間とみていいでしょう。日本は0.92%で、他の国から見ればまだまだ伸びしろがあると言えるでしょう。ある専門家は日本の周辺環境を考えれば、2~3%でもいい位と言っています。今日本の国防費は5兆円です。今国民一人当たり年間41600円払っている計算です。4人家族で年間166400円です。3%にするとは、これが3倍になるわけで、いくら大事とは言っても、さすがに頭の痛い所です。

日本において太平洋戦争中は、国家予算の大半が戦争につぎ込まれ、占領地域で大量の軍票(手形)や現地通貨を発行し、国内においても激しいインフレの状態にあったため、実際の戦費は分からないということです。戦中、日本は食べるものがなく餓死者が出るほど貧しかったのですが、当時のアメリカは少しチョコレートの種類が少なくなったとか、週に一回のステーキがチキンになったとか・・・だそうです。国力の差はもう始まる前から分かっていたことです。戦争を防ぐのは政治家最大の責任であり、その政治家を選ぶのは我々国民であるということを、胸にしっかり刻んでおかなくてはなりません。

近代日本において、大きな山場は日清戦争、日ロ戦争、太平洋戦争ですが、やはり戦中は大幅に軍事費/GDP(GNP)は跳ね上がります。しかし太平洋戦争以前は平時でも5%前後であり、今の日本で考えると25兆円という莫大な額を軍事費に当てている計算になります。それが現在1%前後で済んでいるのも、米国の力が大きいと言えるでしょう。情勢は刻一刻と変わります。今後日本としてどういう方向に進んでいくべきか、国民一人一人がしっかりと考えていくべきでしょう。(上記に書きましたが、実際の戦費は分からないということで、下のグラフは参考で)

誰しもですが、トランプ大統領は特に、当然のことながら自国の利益を最優先に考える大統領です。米軍に頼り切って、米軍駐留経費を出さなければ出ていくぞっと脅しをかけるわけです。日本や韓国、ドイツなどの同盟国に対して、「100%払うべきだ!」「現在の2倍払え!」また少しでも米軍の負担を減らすために、EUの軍事費対GDP比2%を要求しています。日本は現在年間2000億円もの思いやり予算を米軍に出していますが、それでも増やせ増やせいう。日本としてはそうそう増やせませんが、何かあるたびにアメリカから兵器を購入し、トランプさんの機嫌を取るといった具合です。

アメリカも財政的に非常に苦しく、駐留経費が国の財政を圧迫します。駐留される側もアメリカから守ってもらっている形になっていますが、アメリカ軍による前方展開(米軍の駐留)によるアメリカ自身の利益も有り、100%払うべきだというトランプ大統領の発言は、彼なりの取引の常とう手段なのでしょうが、あまりにも無理があります。

上のグラフは各国のGDPです。アメリカがここまですごいことに驚きます。また中国の追い上げもすごいです。日本はバブルの時はすごいという感じですが、あとは泣かず飛ばずですね。

アメリカと中国の軍事費で世界の半分を占めると言われています。世界の軍事費203兆円

(出典:ガベージニュース)

(出典:ミリタリーバランス)

上の図は、少し前の軍事力比較の図です。英国の国際戦略研究所(IISS)が毎年発表しているミリタリ―バランスより。軍用機は一世代違うと能力など雲泥の差になります。数だけでは強さの比較にはなりませんが、おおよその目安です。

この表はアメリカの軍事力評価機関のグローバルファイアパワーが発表したランキングです。この表は2015年版ですが、最新の2019年版もすでに発表されており、順位がいくつか入れ替わっています。いい表が見つからなかったので、上位10位を書いていきます。国名の右の数字は55項目からなる調査項目を用いて計算した軍事力指数です。その調査項目は、人口、兵士の数、訓練経験、陸海空戦力、天然資源、経済力、地理的条件(国土の面積、海岸線、国境等)、軍事同盟、核兵器など総合的にみて数値化したものです。

1位 アメリカ :0.0615

2位 ロシア  :0.0639

3位 中国   :0.0673

4位 インド  :0.1065

5位 フランス :0.1584

6位 日本   :0.1707

7位 韓国   :0.1761

8位 イギリス :0.1797

9位 トルコ  :0.2089

10位 ドイツ  :0.2097

日本が6位とはすごい。ただ米ロ中が断トツです。

(参照:ウィキペディア、他)

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