62口径5インチ単装砲(Mk45)って?:護衛艦ふゆづき見学

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船の前方に鎮座している大砲(艦砲)です。1インチ=2.54cmなので、5インチ=12.7cmですね。これが弾の直径(砲身の内径)になります。それが62口径なので、62個分の長さの砲身となります。正しくは62口径長で5インチ×62口径長=310インチ(787.4cm=7m87cm)となります。砲身が長ければそれだけ、薬莢の中の火薬が爆発して、弾頭を押し出すときにかかる力がより長くかかるわけで、弾頭の初速がより早くなり、射程もながくなり、威力も増すことになります。

(出典:ウィキペディア)

62口径5インチ単装砲(MK45)基本情報(参照:ウィキペディア)

要員 6名での遠隔操作(本体は無人:下部給弾庫に3名)

寿命 7000発

発射速度 16~20発/分

初速 1051.6m/s(MOD4)

射程 24km

砲弾重量 31.75kg

現在MOD1~MOD4まである。あきづき型護衛艦には最新のMOD4が装備されている。

砲塔内部は無人で自動装てん。しかし下部給弾庫に人員必要。

重い!ずっしっときますね。32kg。こんなのが24kmも飛んでいくとは・・・

砲身7m87cmです。今までのMOD1~2に比べて、長くなっていますので、発射の初速も速くなり、射程も伸びています。薬莢の排出は砲身の上から飛びでてくるとの事。薬莢自体、空になってもめちゃくちゃ重いです。人が近くにいたら危険すぎる・・・その前に音で気絶するかな・・・砲身の上を少しナナメに飛び出てきて、甲板に落下します。

ステルス性を考慮したつくり。アメリカのBAEシステム社が開発したもので、日本製鋼所がライセンス生産したもの。ライセンス生産とは、ロイヤリティーを支払って他社が製造することをいう。ラインセンス生産だからと言って、安くすむとは限らない。元の製品価格より高くなる場合も多々あるが、企業の製造技術を高めたり、長期に渡る運用コストを抑えることが出来るというメリットもある。航空機や兵器関連でライセンス生産が多い。

ちなみに1945年4月7日に沈没した戦艦大和の主砲は史上最大45口径長46センチ砲です。45×46cm=2070cmです。砲身は20.7mです。すごすぎる・・・46cmの弾頭が飛んでいきます。射程が42kmでした。あれ、ふゆづきの5インチ砲より、射程が上回ってます。でも命中精度は比較にならないでしょうが・・・当時、30km先の敵艦に対して第一射撃をして外れて、観測して修正して砲撃してを繰り返して、第一命中弾を出すまで5分と考えられていました。今だと、5分も待ってくれません。当時、大和は名実ともに世界最大最強の戦艦であることは間違いありませんでした。

↑薬莢です。良く見ると教練と書いてある。「教えて熟練させること」だそうです。隊員の練習用の薬莢なんでしょうね。実際の大砲の内部では、弾頭のついた薬莢が自動で装てんされて、20発/分という速さで発射されます。

↑扉のロックの多さ・・・すごい・・・

普通の銃やライフルの口径と大砲の口径は、書き方が違います。同じと思っていると頭が混乱???します。イメージ的には普通の銃の口径の方が分かりやすいと思います。警察官が持っているニューナンブM60は38口径です。38口径=0.38インチ=約9㎜。直径が9㎜ということですが、銃身長51㎜もしくは77㎜です。まあ普通にイメージしやすいのですが、大砲の場合は、書き方が少しわかりづらいかな。逆になってます。62口径5インチ砲とは、直径5インチのその62倍の砲身長という見方になります。うーーん、統一してほしいですね・・・

↑船の先端です。先端に国旗。艦尾に旭日旗が、はためいてました。

↑家族連れ、友人同士、マニアなどイベントの間はたくさんの人で賑わいます。無料ですので、ぜひ!

(参考:ウィキペディア、他)

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